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ブラジル、アルゼンチンの次は、日本だった——欧州8大リーグに「外から来た選手」の勢力図

2026年9月21日 リリース·独自記事

欧州で日本人選手が増えた、と言われて久しい。 では、どれくらい増えたのか。 他の国と比べて、多いのか、少ないのか。

数えてみた。

対象は、UEFAの協会係数で上位8つに入る協会の、それぞれの1部リーグ。2部以下は含まない。 イングランドのプレミアリーグ、イタリアのセリエA、ドイツのブンデスリーガ、スペインのラ・リーガ、フランスのリーグ・アン、ベルギーのジュピラー・プロ・リーグ、ポルトガルのプリメイラ・リーガ、オランダのエールディヴィジ。 8リーグに登録されている選手は4,007人。うち、開催国と国籍が違う「外国籍」の選手が2,214人。国籍の数は119か国に及ぶ。 その中で、日本人は55人。上田綺世のように移籍前後で2つのリーグに出た選手も、1人として数えている。

9月21日時点で消化節は4〜7節、まだ序盤だ。


まず、欧州の外から来た選手だけを並べる。 外国籍119か国のうち、欧州以外は71か国。その出場時間の順位だ。

順位国籍人数出場時間
1🇧🇷 ブラジル168人36,986分
2🇦🇷 アルゼンチン80人17,094分
3🇯🇵 日本55人14,714分
4🇲🇦 モロッコ53人10,859分
5🇸🇳 セネガル50人10,364分
6🇳🇬 ナイジェリア42人9,019分
7🇨🇮 コートジボワール47人8,670分
8🇺🇸 アメリカ36人7,529分

ブラジル、アルゼンチン、日本。 3番目に、日本がいる。

168人が8リーグ全部に散らばり、出場時間は日本の2.5倍。 アルゼンチンも80人。日本より25人多い。 それでも、その次が日本だ。4位のモロッコに約3,900分、5位のセネガルに約4,300分の差をつけている。 アフリカと北中米のどの国よりも上だ。


欧州の国も含めた全体では、どうか。

順位国籍人数出場時間
1🇫🇷 フランス204人46,703分
2🇧🇷 ブラジル168人36,986分
3🇪🇸 スペイン117人26,976分
4🇳🇱 オランダ91人22,070分
5🇧🇪 ベルギー89人21,396分
6🇩🇰 デンマーク69人18,327分
7🇦🇷 アルゼンチン80人17,094分
8🇩🇪 ドイツ69人16,037分
9🇵🇹 ポルトガル63人14,889分
10🇯🇵 日本55人14,714分
11🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 イングランド60人12,043分

119か国中10位。 9位ポルトガルとの差は175分。試合にして2試合分だ。 11位はイングランド。「海外にいるイングランド人」より、日本人のほうが多くピッチに立っている。

欧州の外から来て日本より上にいるのは、ブラジルとアルゼンチンだけ。

「増えた」は本当だった。


ただし、8リーグに均等にいるわけじゃない。 リーグごとに、日本の「位置」はまるで違う。

リーグ外国籍の中で日本は出場時間シェア在籍出場
🇧🇪 ベルギー2位5.7%20人19人
🇩🇪 ブンデスリーガ4位3.2%12人10人
🇳🇱 エールディヴィジ9位1.5%6人6人
🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 プレミアリーグ15位1.7%8人7人
🇫🇷 リーグ・アン18位1.1%6人5人
🇵🇹 プリメイラ・リーガ31位0.5%1人1人
🇪🇸 ラ・リーガ36位0.4%2人2人
🇮🇹 セリエA53位0.1%1人1人

リーグごとの内訳(外国籍の上位10か国と日本の順位)は、football-wireのリーグ情報に「リーグ内の外国籍比較」として毎朝更新でまとめている。

ベルギーは、もはや「日本人が多い」という話ではない。 外国籍の1位はフランスで11.4%。2位が日本で5.7%。3位のオランダは3.8%。隣国オランダより、日本のほうが上にいる。 20人が在籍し、19人が出場した。 シントトロイデンだけで8人。ウェステルローに3人。アントワープとヘンクに2人ずつ。

フランス、オーストリア、オランダに次ぐ4位。12人が登録され、10人が出場。韓国の5人768分に対して、日本は12人2,180分。

セリエAの日本人は菅原由勢ただ1人で、出場は53分。64か国の中で53位。 ラ・リーガは久保建英と佐藤龍之介の2人で、36位。

イタリアは、外国籍が最も入りやすいリーグでもある。開催国イタリア籍の出場時間は27.8%しかない。プレミアの28.1%、ポルトガルの28.7%と並んで、8リーグで最も「門戸が広い」3つだ。 けれど、その門を通っているのはフランス、スペイン、アルゼンチン、ブラジル。 門戸の広さと、日本人の多さは一致しない。


もうひとつ、知りたかったことがある。

「多いけど、使われていないのではないか」

ただし、リーグやチームによって消化した試合数が違う。出場時間の合計を並べても、比べたことにはならない。 そこで「出場時間率」で見る。所属チームがリーグ戦で戦った時間のうち、その選手がピッチにいた割合だ。5試合消化のチームなら450分が分母になる。

8リーグの日本人55人の出場時間率は50.1%。 日本以外の外国籍2,159人は40.7%だった。 出場した試合のうち先発だった割合は、日本が72%。外国籍全体は70%。 数が多いだけの国ではなかった。平均より、はっきり使われている。

しかも50.1%は、出場時間の上位12か国の中で最も高い。 デンマークが49.0%、オランダが47.8%、ポルトガルが46.0%。フランスは42.5%、ブラジルは38.8%だ。 「連れてきた選手をどれだけ使っているか」では、日本が一番上だ。

リーグ別に見る。

リーグ日本人の出場時間率日本以外の外国籍
🇧🇪 ベルギー55.6%42.5%
🇩🇪 ブンデスリーガ50.5%45.4%
🏴󠁧󠁢󠁥󠁮󠁧󠁿 プレミアリーグ44.1%42.7%
🇪🇸 ラ・リーガ41.3%41.1%
🇳🇱 エールディヴィジ46.6%37.5%
🇫🇷 リーグ・アン36.5%46.3%
🇵🇹 プリメイラ・リーガ98.3%(1人)36.1%
🇮🇹 セリエA11.8%(1人)39.6%
合計(8リーグ)50.1%40.7%

ベルギーとドイツは、外国籍平均を5〜13ポイント上回る。 野澤大志ブランドン、木村誠二、小久保玲央ブライアンは7試合630分、すべてピッチにいた。ドイツでは小杉啓太が4試合360分、佐野海舟と板倉滉も2分か6分を欠いただけだ。 ポルトガルの福井太智は、7試合すべてに先発して619分。1人だけの数字だが、98.3%は8リーグの日本人55人の中で8番目に高い。

逆に、フランスは苦しい。 日本人6人の出場時間率は36.5%で、外国籍平均の46.3%を10ポイント下回る。先発率も56%と、外国籍全体の73%に届かない。 瀬古歩夢が450分すべてに出ている一方で、南野拓実は0分。同じル・アーヴルの中村草太は、5試合のうち先発は1試合だけだ。

プレミアは、どちらでもない。 44.1%に対して42.7%。先発率は75%と71%。 「そこにいる」ことがまず難しいリーグで、平均並み。


日本人は、8リーグすべてでアジア最大の勢力だった。

ブンデスリーガの韓国は5人。ベルギーは2人。 プレミアにはウズベキスタン1人、オーストラリア1人。 オランダには、韓国人選手が1人もいない。

アジアから欧州へ最も多くの選手を送り込んでいる国は、日本だ。 その日本が、外国籍全体では10位。出場時間はブラジルの4割、フランスの3分の1に届かない。

上には、まだ9か国いる。欧州の外からは、ブラジルとアルゼンチンの2か国。 この地図は、毎朝更新される。 来年の今ごろ、日本の位置がどこにあるか。 それを見るために、数え続ける。

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出典・引用について

出典・参考文献

直接引用部分 ・なし 間接引用部分 ・なし(本記事は自社データの集計のみで構成) 参考情報の使用 ・選手の国籍・出場時間・出場数・先発数はAPI-Footballのリーグ全選手シーズン累計(自社DB af_league_player_totals、2026年9月21日17:00 JST時点)。国籍はAPIの単一値で、二重国籍は反映されない ・対象リーグはUEFA協会係数(2026-27、footballseeding.com 2026年9月21日時点)の上位8協会の1部(プレミアリーグ・セリエA・ブンデスリーガ・ラ・リーガ・リーグ・アン・ジュピラー・プロ・リーグ・プリメイラ・リーガ・エールディヴィジ)。2部以下・カップ戦・欧州3大会は含まない ・「欧州の外」の区分はUEFA加盟協会(トルコ・イスラエル・カザフスタン等を含む)以外の国籍。71か国 ・「外国籍」は開催国と国籍が異なる選手。在籍人数はAPIの登録名簿ベースで、未出場の選手を含む(4,007人・外国籍2,214人は実人数) ・人数は選手ID単位の実人数(複数リーグに出た選手は1人。上田綺世はフェイエノールトとリールの出場時間を両リーグに計上)。APIの登録名簿に残っていた板倉滉のアヤックス行(出場0分)は集計から除外した ・各リーグの消化節: プレミア5・セリエA5・ブンデス4・ラ・リーガ7・リーグ・アン5・ベルギー7・ポルトガル7・オランダ7 ・「出場時間率」は出場時間÷(所属チームのリーグ戦消化試合数×90分)。未出場の選手も分母に含む。シーズン内移籍は移籍前後のチームの分母を合算(上田綺世はフェイエノールト7試合分+リール5試合分)。「先発率」は先発数÷出場数 筆者の解釈・分析 ・「門戸の広さと日本人の有無は一致しない」(自国籍シェアの低い3リーグで日本の順位が低い点からの解釈) ・「数が多いだけの国ではない」「使っているかでは日本が一番上」(出場時間率・先発率が外国籍平均と上位12か国を上回る点からの解釈。序盤4〜7節の小標本で、数試合で入れ替わり得る) ・フランスの「苦しい」、プレミアの「平均並み」は同指標の比較に基づく筆者の評価

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