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久保 建英
レアル・ソシエダ · MF/FW

苦しいシーズンの先に、W杯がある。久保建英の「沈黙」が語るもの

2026年5月22日 リリース·独自記事

数字だけ見れば、それほど悲惨には映らないかもしれない。

ラ・リーガとコパ・デル・レイで26試合、1,689分。2ゴール、4アシスト。スタメンを外れた時期があったとはいえ、ベンチを温め続けたわけでもない。

でも、ピッチに立ったことのある人間には分かる。「出場機会を失う」というのは、単純に試合に出られないということじゃない。自分のリズムが壊れ、信頼が少しずつすり減り、回復のたびに「本当に戻れているのか」と疑問を抱えながらプレーする——そういう重力が、体より先に頭にのしかかる感覚だ。

今シーズンの久保建英は、そういうシーズンを過ごした。

ASの報道によれば、久保は長期離脱後に出場機会を失い、スタンドで過ごす時間が増えた。ペッレグリーノ・マタラッツォ監督は直近5試合中4試合で先発起用することで立て直しを図っているが、最も輝いていた頃の決定力はまだ戻ってきていない、と記事は伝えている。

「最も輝いていた頃の決定力はまだ戻っていない」

この一文の重さが、今シーズンを象徴している。

レアル・ソシエダに加入した2022年以降、久保は間違いなくこのクラブの顔だった。スペインでのローン生活を経て——マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェと転々とした5年間があったからこそ——ソシエダで手にした安定した居場所は、ただのクラブ移籍ではなかった。根を下ろす、という感覚に近かったはずだ。

それが今、揺らいでいる。

W杯開幕時点で25歳。2度目のW杯になる今夏、久保は「証明」よりも「回復」のフェーズにいる。

それ自体は決して珍しいことじゃない。長いシーズンの末、満身創痍でW杯に向かうアタッカーなど、どこのクラブにもいる。だが久保の場合、少し事情が複雑だ。

2029年まで契約が残り、レアル・マドリードは将来の売却益の50%を受け取る権利を持っているとASは伝えている。つまり久保の身の振り方は、本人だけでなく複数のクラブの算盤にも乗っている。

本人は将来について沈黙を守っており、あらゆる可能性を残している——と記事は書く。

その「沈黙」を、弱さと読む人もいるだろう。だが私には違って見える。

何かを強く主張できる立場にないとき、人は黙る。シーズンが証明できなかった分、W杯で示す。その順番を、本人が一番よく分かっているのではないか。

大舞台に向けて調子が上がらないまま臨む、というのは選手にとって最悪のシナリオではない。本当に最悪なのは、機会そのものを失うことだ。

招集がある。それだけで、扉は開いている。

マタラッツォに先発で使われ続けているという事実も、完全に見捨てられてはいない証拠だ。監督が「まだ使える」と判断するからこそ、ピッチに送り出す。根拠のないお情けでスタメンに入れるほど、ラ・リーガのプレッシャーは甘くない。

アノエタでのホーム最終戦(バレンシア戦、5月17日)を経て、エスパニョール戦でシーズンを終え、その後W杯へ。スケジュールだけ並べればシンプルだが、その一つひとつが久保にとってどんな意味を持つかは、見る者によって全く違う重さで映るはずだ。

ソシエダで最も苦しいシーズン、という言葉は記事の見出しにある通りだろう。でもそれは、終わりを意味しない。

サッカーキャリアの中で、どん底と感じた年が後から「転換点だった」と語られることは少なくない。もちろん逆もある。ここから落ちていく選手も、現実にはいる。

どちらになるかは、W杯が終わった後の夏に、ある程度の答えが出るはずだ。

久保が今何を考えているかは分からない。本人が語らないから。

でも、黙ったまま大会に向かうその背中には、言葉より多くのものが詰まっている気がしてならない。

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出典・参考文献

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**直接引用部分** 「最も輝いていた頃の決定力はまだ戻っていない」 出典:OneFootball(AS配信)"Japan call-up Kubo for World Cup after his toughest year at Real Sociedad" 2026年5月16日。原記事の "la determinación de sus mejores momentos aún no ha vuelto" に相当する箇所を日本語で引用。 **間接引用部分** - 久保が長期離脱後に出場機会を失い、スタンドで過ごす時間が増えたという記述(原記事の怪我と出場機会喪失に関する段落より要旨) - マタラッツォ監督が直近5試合中4試合で先発起用しているという事実(原記事の監督起用に関する段落より) - ラ・リーガおよびコパ・デル・レイで26試合、1,689分、2ゴール・4アシストという数字(原記事の成績段落より) - 2029年まで契約が残り、レアル・マドリードが将来の売却益50%を受け取る権利を持つという事実(原記事の契約・将来に関する段落より) - 本人が将来について沈黙を守りあらゆる可能性を残しているという記述(原記事の同段落より要旨) - アノエタでのバレンシア戦(5月17日)がホーム最終戦、その後エスパニョール戦でシーズン終了という日程(原記事の試合日程段落より) **参考情報の使用** - 久保建英の生年月日(2001年6月4日)および「W杯開幕時点で25歳」という記述 - W杯出場2回目という事実 - 主要クラブ歴(マジョルカ、ビジャレアル、ヘタフェへのローンを経てレアル・マドリードからソシエダへ移籍した経緯) - 現所属クラブ:レアル・ソシエダ(ラ・リーガ) **筆者の解釈・分析** - 「出場機会を失う」ことの精神的・身体的重力についての段落(ピッチに立った経験から導く感覚的記述)は筆者独自の見解 - ソシエダでの居場所が「根を下ろす」感覚だったという解釈、ローン生活5年間との対比は筆者独自の文脈接続 - 「沈黙」を弱さではなく「W杯で示す準備」として読む解釈は筆者独自の見立て - マタラッツォの先発起用を「見捨てられていない証拠」と読む論点は筆者独自の分析 - 「どん底の年が転換点になる」というサッカーキャリア一般論は筆者独自の背景知識による補足 - コラム全体の構成(沈黙・回復・W杯という時間軸の対比)は原記事の章立てとは独立して筆者が設計したもの

※ 事実関係は引用元の海外メディア記事に基づきます。引用ルールや著作権の取扱いについては 編集ポリシーをご覧ください。

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